FX取引の通貨ペアを何にしようか考えるときに、IMFのSDRバスケットの通貨を意識するといいよというお話です。
SDRバスケットの通貨比重
IMF(国際通貨基金)は、特別引き出し権通貨(国際準備資産)というものを定めています。
これは、国際間の貿易と金融の面から、国際通貨と評価できる基準を満たした通貨を取り決めているものです。
ときどき、構成する通貨とその比率の見直しが行なわれます。
現在、SDRを構成する通貨は下記の5通貨となっています。
- 米ドル
- ユーロ
- 中国元
- 日本円
- 英ポンド
このうち人民元を除く実際に取引可能な4通貨がFXにおける主要な通貨の位置になるといえます。
SDR通貨バスケットの構成通貨としての基準を満たす5通貨の構成比は、
- 米ドル 43.38%
- ユーロ 29.31%
- 中国人民元 12.28%
- 日本円 7.59%
- 英ポンド 7.44%
となっています(2022年現在)。
たくさん取引される通貨は値動きがしっかりしているということ
米ドルなど主要5通貨は貿易と金融の面において取引量が多いので、FXにおいてしっかりした値動きが期待できるということです。
流通量が少ない通貨は、ちょっとした大口取引やパニックが起きたときに、大きな値動きをして想定外の損害を出してしまう可能性があります。
その点、流通量の多い通貨はそうなりにくいので、FX取引の通貨ペアとして組み込むのに適しています。
単純にいって、この4通貨の組み合わせだけでも、6通りの通貨ペアが考えられます。
- EURUSD
- USDJPY
- GBPUSD
- EURJPY
- EURGBP
- GBPJPY
それ以外の通貨ペアを選ぶ際にも、出来るだけこの4通貨のいずれかを含む通貨ペアを選ぶようにしたいところです。